菊池がんクリニック ストレスケアセンター

患者さんのQOL(Quality of Life 生活の質)を最大限に考え
通院しながら治療する外来化学療法を実施しています。
当クリニックの治療方針、治療方法をご案内します。

 

・・・・・・・・・・・・通院治療ができるクリニック

菊池がんクリニックでは、根本理念としてがん患者さんを入院させないで治療をするということを実践しております。

患者さんは、お一人お一人それぞれの家庭や生活や仕事を持っています。そうした環境から隔離されることなく、家事もでき、職場を離れず、治療にも専念できるようにと治療法に工夫を加えております。

入院施設は2床だけありますが、点滴治療を受ける患者さんのために使用しております。

当院では、防衛医大病院はもちろん国立西埼玉中央病院、所沢明生病院など近隣の病院とも提携しており、緊急に対応しております。

また、当院から20分ほどのところに多摩北部医療センターがあり、婦人科部長と院長との防衛医大からのつながりで、手術が必要な患者さんは、そこで行っております。

緊急時対応や緩和ケアーもそこで行うことができます。遠方からの患者さんには地元の病院とのコンタクトを取りながら治療を行うようにしております。

また、いざ困ったときには24時間院長と連絡が取れる体制となっておりますので、安心して治療が受けられます。

当院で行われた治療は、世界で最大の最も信頼できる米国臨床腫瘍学会(ASCO)で9年間連続で採択され、海外の医療機関からも注目されております。

このことについては院内新聞 KI News & Topics ―こちらをクリック「ASCO報告」をご覧頂ければと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・テーラーメイドの治療

テーラーメイド―つまり既製服ではなく注文を受けて仕立てた服のように患者さんお一人お一人の病状に合わせた治療を個々の患者さんのがんの病状を見極めながら、きめ細やかに抗がん剤や分子標的薬を投与して行きます。

そのために当クリニックの医師は、院長はじめ医師全員が海外の論文にも多く学び、最新の薬剤や治療法の情報を常に取り入れていく努力を怠りません。

・・・・・・・・・・・・保険診療と自由診療について

通常、大学病院などで行われる保険適用内の化学療法はすぐれて標準的なものです。それによって当然よくなるがんもありますが、続けて投与していくとやがて効かなくなる、あるいはその効果が著しく弱くなっていくということがあります。これが、がんが抗がん剤に対して耐性になるという事態です。こういう場合、スタンダードでない、テーラーメイドの化学療法を用いることが必要となります。

このように日本の保険適用内の診療では十分な処方ができないと判断されるとき、当クリニックでは、欧米で成果を上げている治療効果のある薬剤、治療方法を積極的に採用しています。それらは効果があるとわかっているのに、厚生労働省に承認されていないために国内では使用できない抗がん剤や分子標的薬などです。

個人輸入をして自由診療のかたちで使用するので当然費用はかかりますが、入院費がいらないので、そちらに注力した化学療法を実践することができ成果を上げています。

 

・・・・・・・・・メトロノーム型化学療法による治療

■トータル セル キル理論という考え方

トータル セル キル――つまりすべてのがん細胞を抗がん剤によって殺してしまおうという考え方です。これは、1980年代の医療現場で主流になっていた考え方で、おもに白血病のような血液のがんに対する化学療法として提起され実践されてきましたが、婦人科がんの化学療法にも浸透していきました。抗がん剤を大量に投与して、とにかくがんの病巣を叩いて病勢を抑えようという発想です。

しかし大量の抗がん剤による濃厚な化学療法の強い副作用に苦しむ患者さんが多く、また、そういう治療はがんが小さいうちならまだしも、大きくなったがんには必ずしも効果が上がりませんでした。また、同じ抗がん剤でも患者さんによってはごく少量でもがんがなくなるようなケースもあり、トータル セル キル理論ではうまくいかないケースや説明のつかないような現象があることは明らかでした。

■メトロノーム型化学療法とは

一般的に、抗がん剤の効果は単位時間内に投与される薬の量に比例していると言われています。

例えば1か月に1度大量の抗がん剤を投与するのと、その同じ量の抗がん剤を少量ずつ週1回というインターバルに縮めて3~4回に分けて投与することは、理屈の上では同じ効果をもたらすわけです。

通常、病院に入院しての化学療法は前者のタイプで、月に1度相当量の抗がん剤を投与して一挙にがん細胞を叩こうとします。これが副作用を呼び起こす原因にもなるのですが、当クリニックでは後者のタイプの投与法を行っております。この少量の抗がん剤を間断なく投与する治療法が、メトロノーム型化学療法です。

週1回の通院による診察と投薬治療。これが、外来での化学療法でがんを治そうという当クリニックの基本的なスタンスです。メトロノーム型化学療法だからこそ通院治療が可能なのです。副作用をできる限り抑える治療法なので、食事もきちんと摂れ、体力の低下もありません。治療を終えた後、帰りに何を食べて帰ろうかということを楽しみに治療に来られる患者さんもいらっしゃるほどです。

■分子標的薬による治療

メトロノーム型化学療法のもう一つの特長は、こうした抗がん剤に加えて分子標的薬を組み合わせて投与する点です。

がんという病気は、がん化した細胞が増殖し、他の正常な細胞に浸潤し、さらにそのがん細胞が血液中を通って他の臓器に転移していきます。

一人の人間の個体の中には約60兆の細胞があると言われていますが、最初はたった1個の受精卵から始まります。そこから目になったり、耳になったり、鼻になったり、胃や腸になったりさまざまな組織(骨、筋肉など)や器官(内臓など)に分化していくわけです。そのとき、それぞれの臓器には必ずその臓器を作っていく幹細胞というものが存在します。ここまではよく知られたことでしたが、最近分かってきたのは、どうやらがん細胞にもこの幹細胞があるのではないかということです。抗がん剤でがんを叩いてがんが小さくなる、あるいはなくなることはあります。ところがその後再発したり、転移したりするのはなぜか。それは幹細胞が残っているからではないか、というわけです。

幹細胞は手術で取り除くのが最も有効です。手術が困難で抗がん剤で治療を行う場合、抗がん剤はがん細胞の核に作用して、その働きを抑え込もうとしますが、抗がん剤だけで幹細胞の核を直接叩くことはできません。ただ、幹細胞そのものは他のがん細胞ほどの勢いで分裂、増殖しているわけではありません。そこで、細胞の核ではなく、がん細胞が産生、増殖、浸潤、転移するのを促している刺激因子を断ち切ろうというのが次なる化学療法の戦略です。

ここで登場するのが分子標的薬です。

■分子標的薬の作用

分子標的薬という名は、がん細胞の生存に不可欠に関わる情報伝達機構の一部を標的にして、その薬が働きかけることにちなんでいます。この分子標的薬ががん細胞に対して作用するには3つの段階があります。まず、細胞膜の外側のアンテナの受容体と結合することで刺激因子と競い合いながらこれを抑え込みます。次に、刺激因子を細胞の核へシグナルとして伝達しようとするチロキシナーゼを抑制します。最後に、細胞の核に伝達されたシグナルが細胞膜の外へ放出されようとするのを抑制します。このような仕組みになっています。

分子標的薬の仕組みーこちらをClickしてください

 

この刺激因子には、がんの増殖、浸潤、転移を促すもののほか、細胞の外から栄養を補給するための血管を促進させるものや、リンパ管を新生させようとするものがあります。まさにここにがんそのものの個性が表れるわけですが、分子標的薬は、これらのがんが栄養を補給し、大きくなろうとする血管やリンパ管を遮断する働きをするのです。これがうまくいけば、さしあたりがん細胞が増えていくことは防げます。そして、増えなくなれば幹細胞そのものも衰えていく可能性が出てきます。

・・・・メトロノーム型化学療法だからこそできる通院化学療法

がん細胞はそれ自体が生き物ですから、分裂した時に全く同じ細胞を作っているかどうかは確定できません。新しくがん細胞ができるたびに、少しづつ変わっていくとも考えられています。同じ抗がん剤を投与しているうち効かなくなる、つまり耐性ができるのは、抗がん剤の作用からエスケープできるようにがん細胞が変わっていることをうかがわせます。

細胞単位でさらに細かく見て、細胞核の中で作られる酵素の中にDNAを修復する働きをするものがあり、抗がん剤で叩かれたダメージを修復しながら、だんだん強くなっていくことも考えられます。そこでがんの細胞核そのものでなく、がんにとって栄養の補給路である新生血管を断つ分子標的薬を投与するわけですが、これも投与を続けているうちに血管の内皮細胞と外皮細胞がその薬に対して抵抗力を持ってきます。するとそこでまた、さらに小分子の血管新生を呼び起こす因子に作用するような別の分子標的薬を投与します。このようにメトロノーム型化学療法は、個々の患者さんのがんの状況を見極めながら、きめこまかに抗がん剤、分子標的薬を投与していく治療法です。大量の抗がん剤を患部に投入して、がん細胞を全部殺してしまおうというトータル セル キル理論の考え方とはまったく違う発想から生まれた治療法です。

ただ、メトロノーム型化学療法を行うには、医師は最新のがん治療についての知識や薬剤についての情報に精通していなければなりません。特に分子標的薬はどんどん新しい薬が開発され、日本では未承認であるものがほとんどというのが実情です。

また、患者さんの中にはがんや薬についての豊富な知識を持ち、自分なりの判断でインターネットを使って薬を入手してしまう方もいます。これは副作用などのことを考えても大変危険なことです。当クリニックの医師は常に最新の知識と情報を学びながら、外国からそれらを輸入してこれを投与しており、さまざまな情報の氾濫から的確に患者さんを守ることができます。

このメトロノーム型化学療法は、患者さんが自分の中のがんという病に向き合い、長いスパンでQOLを維持しながら続けられる画期的な治療法であり、患者さんは、週1回の通院と投薬で、抗がん剤の副作用をできるだけ抑えた化学療法を続けることができます。

 

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